2017年度 連続講座 第3回
2,000年前って、どれくらい前?
ジオラマと地層マップ作り
開催日時2017年11月26日
場所登呂博物館

鳥の目で土地を見る。ジオラマ作り

第2回の講座では、みんなで登呂周辺を歩き、弥生の人たちがこの場所を選んだ理由を推測してみました。3回目のテーマは「2,000年前ってどれくらい前? ジオラマと地層マップ作り」。前回のフィールドワークをふまえ、歩いたエリアよりさらに広い範囲のジオラマを作って土地を知ろうという試みです。
講師は、前回に引き続き、静岡大学の篠原和大教授と伊豆半島ジオパーク推進協議会の研究員、鈴木雄介さん。そして建築家の長崎達哉さんと伊達剛さんです。

最初に前回歩いた場所を地図上で確認。そしてジオラマを作るための手順と注意点が説明されました。貼パネという片面に接着剤がついたパネルに、等高線が描かれた地図を貼りつけます。そして、2m~40mの等高線に沿ってカッターナイフ(よく切れる!)でパネルをカット。できたものを等高線の低い順に重ねて貼っていきます。

大事なのは、地図を貼るときにパネルとの間に空気が入らないようにすることと、切る部分を間違えないこと。カッターで手を切らないこと。きれいに貼るためにトイレットペーパーを使います。
4つのグループに分かれて、さっそく作業開始。協力して地図を貼った後は、ときおり「ヤバい!」と声があがることもありつつも、みんな黙々と……黙々と目の前の「等高線に沿って切る」作業に没頭します。

伊達さん「思いのほか大変ですが、がんばって」

長崎さん「間違えて切っても、失敗したら遠慮なく言ってください。心が折れないように」

中には、コメ粒ほどの小さなものも。今切っているのが、どの高さの地図なのか、ちゃんと分かるように、裏にも印をしておいて、ひたすら切る作業が続きます。

終了4時が見えてくる頃には切り終わったものから高さ積み重ねていきます。自分が切っているものが一体どうなるのか、この段階でようやく理解できました。そして完成!

あらためて完成したジオラマを見てみると、登呂が安倍川の扇状地の中にあることが分かります。

鈴木さん「登呂遺跡の位置は扇状地のはじっこ。安倍川の水が地面に浸みこみ、海の手前の泥の地層でふたをされる。だから地下水が湧き出るんです」

前回、登呂周辺で民家の軒先で出ていた地下水はそれだったんですね。

10万年ぐらい前に土地が隆起したことが分かっていて、市内でポコッと飛び出た八幡山、谷津山は、古い土地が残っている名残だとか。そして日本平は10万年で300mmという、驚異的なスピードで隆起している場所! そして駿府城は、洪水を避けられる位置に造られたことが分かりました。
「この山、古墳ありそう」「あるんです」「やっぱり!」
なんて会話も。

町内会の男性「何十年も前、下水工事をやったとき、舟みたいなのが出てきた!」

30代女性「高松のあたりにお店があることがギモンだったので、昔から高くなってたと知って驚いた」

30代女性「昔の人はどうやって高低差を知っていたんだろう?感覚で?!」

本原 令子

登呂の周りに地下水がいっぱい出ているのに、登呂遺跡の田んぼが水道水っておかしいかも?

(ライター:永野香里)